まずは次の画像を見てください。
これは、Windows11のファイルやフォルダを操作するアプリ「エクスプローラー」に表示されているアイコンです。
さて、この6つのアイコンはそれぞれどんな操作を表しているでしょうか。
右端と左端はすぐにわかるでしょう。
はさみのアイコンが示しているのは「切り取り」。ファイルをどこかに移動するときに使います。
右端のごみ箱マークは「削除」。いらなくなったファイルやフォルダを捨てることができます。
さぁ、ここから難易度が高くなっていきます。
左から2番目の長方形が2つ重なったようなアイコンは？ 座椅子に座った豆腐ではありません。これは「コピー」です。コピーのアイコンとしてこんな感じのアイコンがWebで使われていたりするのでPCをよく使うかたならピンときたかも。
はい、右から2番目。四角から矢印が飛び出しているマーク。「上の階層へ」だと思った人はMicroSoftに騙されています。これは「共有」マークです。ファイルから飛び出しているから「共有」なのでしょう。Windows10のエクスプローラーでも一角を占めていましたが、俺は一回も使ったことがありません。こんなマークを押すぐらいだったらドラッグ＆ドロップを使います。
これはなんでしょう。ワイシャツとタオルではありませんよ。
正解は「貼り付け」。ペイントやエクセルなどでも採用されているアイコンなのでぎりぎりわかるかもしれません。ただし、なぜこのアイコンが「貼り付け」なのか説明できる方は限られるのではないかと思います。奥にあるのがクリップボードで、手前の四角が文書を表しています。クリップボードに文書の内容をぺたりと貼り付けるから、「貼り付け」。ポストイットみたいな付箋のアイコンの方がわかりやすくて俺は好きです。
最終問題。これです。
もっとも怒りを覚えたアイコンだといっても過言ではないです。横になったマウス？ 90度回転した1つ目ロボットの頭部？ 消しゴム？ もし、そうだとしてもこのアイコンが何をするためのものなのか見当つきませんでした。
正解は「名前の変更」。あーいわれてみれば確かに……とはなりません。答えを知って初めて「入力枠線」と「テキストカーソル」が組み合わさった記号だと気づきました。しかし、いくらなんでも無理があります。
Windows11のエクスプローラーにはアイコンがてんこ盛りです。例えば、アドレスバー上部の「もっと見る」をクリックすると以下のアイコンが出てきます。
右に文字があるので意味は分かりますが、そうなるとこの状態でアイコンをつける理由は何なのでしょうか。文字が読めない人にも優しい……ってコト！？ 文字を読めない人がPCを使って行う作業とは何なのでしょうか。
そもそも文字が読めない人にだって、このアイコンの意味が伝わるかどうか微妙です。プロパティのアイコンがなぜプロパティでオプションのアイコンがなぜオプションなのか説明できる人はほぼいないでしょう。というかプロパティとオプションの記号は逆でも全然成り立ってしまう気がします。
Windows11のデザイン哲学は以下の通り。
私たちの生活を真の意味で、より良くしてくれる穏やかなテクノロジ
MicroSoft先生による上の記事は内容が抽象的すぎてもはや壮大なポエムです。なんでも「人」を中心に据えたユーザー主体のデザインにより、パーソナライズされたエクスペリエンスを生み出し、オペレーティングシステムのその先を目指したのだとか。素直にテーマはMacっぽさですっていえばいいのに。
ともかく、WIndows11にはいたるところにアイコンがわんさかで、一目見ただけでは「？」なものがたくさんあります。
文字で表現するよりも画像で表現した方が直感的かつ省スペースだからというのがその理由でしょうが、正直うまくいっているとは思えません。
既存のWindowsみたいに芋っぽくてもいいから実用的なデザインを採用してほしいものです。Windowsにおしゃれ成分を期待している人なんて、それこそユーザーの何割いるのでしょうか？
Windows11にはおおむね満足しているのですが、エクスプローラーの「名前を変更する」のアイコンだけは何とかしてほしいです。
