『浅草キッド』の感想 柳楽優弥さんの演技がすごい

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Netflixで『浅草キッド』を見ました。師匠である深見千三郎との思い出を描いたビートたけしの小説が原作のドラマで、基本的にはビートたけしの回想という形で物語が進んでいきます。

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脚本・監督はなんと劇団ひとり。すでに一度ドラマ化されたことのある原作ですので、ベースとなるものはあるのでしょうが、せりふ回しにうまいなと思わせる部分が多かったです。

見どころはビートたけしを演じる柳楽優弥さんの演技。しゃべり方から体の動かし方までビートたけしそっくりで驚きました。といっても、若いころのビートたけしなんて俺は知りっこないので本当にそんな感じだったのかは知らないですが……。でも、ぴくっと左瞼動かす動作とか、首をかくっとさせるところとか、違和感なく劇の中に溶け込んでいるんですよね。若いころはこんなんだったんだろうなと思わせるような説得力があります。

動きに癖があるとキャラクターが引き立っていいですね。人の顔を覚えるのが苦手な自分はドラマを見ていると「あれ? この人誰だっけ?」となってしまいやすいのですが、『浅草キッド』ではそんなことは起こりませんでした。どの登場人物もきちんと描きわけがされていてすごいなと思ってしまいました。

ビートたけしを完全に模倣している柳楽優弥さんに対して、もう一人の主人公、深見千三郎を演じる大泉洋大泉洋でした。深見千三郎さんの顔や姿を知らないのでもしかしたら深見千三郎に寄せていたのかもしれないですが、大泉洋成分が濃すぎて、大泉洋だとしか脳が認識してくれなくなります。

そんなもんですから、劇中頻繁に登場する「浅草の深見」というワードを聞くたびに「いや、お前は北海道の大泉だろ」と突っ込んでしまいました。

エンディングでキャストに土屋伸之という名前があるのを見て、思わずスクロールバックしてしまいました。なんかナイツの土屋さんみたいな人いるなと思っていたらマジで土屋さんでした。ビートたけしの相方であるビートきよしを演じていらっしゃいます。違和感ありませんでした。特に漫才やっているシーン。見返してみると、間の取り方がプロですね。

ビートたけしの回想形式なので描けなかったのでしょうが、深見千三郎が芸人を目指したきっかけが気になりました。芸人として生きることに誇りを持っている深見さんですがこの人の下積み時代はどんなことを思って生きていたのだろうと勝手に妄想したくなります。

ちなみに、深見千三郎大泉洋と同じく北海道出身らしいです。おんなじ北海道だから、もう、同一人物でいっか、なんて。