小一時間のB級映画 AmazonPrimeで見れる『キラージーンズ』感想

電車での移動中、何か暇つぶしになる映画ないかなと探っていたところ、良さそうな映画発見。

キラー・ジーンズ

その名も『キラージーンズ(原題:Slaxx)』。「ジーンズが人を殺していく(だけ)」というアイデア一点突破のB旧映画です。2023年の4月からAmazonPrime会員は無料で見れるようになりました

上映時間はたったの77分。この手のおバカ系スプラッター映画の要点を抑えつつ、かつジーンズがひとりでに動きまくるという映像の新奇さも盛り込まれていてタイムパフォーマンスのいい映画だと思います。まさに移動時間にぴったり

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映画館で見てしまうとちょっと物足りなく感じてしまうと思うのですが、動画配信サービスでならそんなことはありません。小粒な映画と動画配信サービスは相性がよいと思うのですがどうでしょう?

基本的に「血がぶしゃー! 悲鳴ぎゃー!」な映画なのですが、「安い労働力で手に入れた原材料を不必要に売りまくる」というアパレル業界の歪さを描いてもいます

カナダの映画なのですが、舞台となるCCC(Canadian Cotton Clothiers)という巨大アパレル企業のショップの雰囲気やちょっと意識高めな店員たちの感じ、なんとなく社会問題に取り組んでますよ感が日本のユニクロと驚くほど似ているのにびっくりです。アパレル業界は世界中どこでもこんな感じなのでしょうか

ユニクロはウイグルで安い労働力を使用していることが問題になりましたがカナダのアパレル業界はインドでの違法労働で問題を抱えているみたいです。違法労働に従事させてまで服ってそんなに作る必要あるのでしょうか。その点に関しては今作の殺人ジーンズちゃんに一票ですね

エンディングにもちょっと仕掛けがあって、短くても最後までチョコたっぷりなB級映画『キラージーンズ』、ちょっと空いた時間にどうぞ!

というわけでここからはネタバレを含む感想です

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

この作品で一番気に入ったシーンは監視カメラに映った殺人ジーンズがボリウッド映画の音楽が流れた途端に踊りだすシーン

ジーンズが動いてる瞬間を目の当たりにした登場人物たちの衝撃と陽気なダンスの映像の緩急がすごく笑えます

物語の後半からはジーンズが一人でに立って歩き始めるのですが、これも非常に面白い。本当に何の説明もなく歩きはじめます。そんな自立歩行を繰り広げるジーンズに恐れおののく登場人物。おバカ映画ならではの映像です

女性が多いアパレルショップ内での出来事を描いた物語だからなのかジーンズとの戦闘シーンがあまりないのがちょっと残念でした

ぼろぼろになった殺人ジーンズがダメージジーンズになって強くなるシーンは絶対あると思ったのに……! 今作のジーンズはちょっと強すぎますね

振り返ってみると色々ツッコミどころ多いのですが、指摘するのは野暮なので指摘はしません。登場人物たちの行動はすべてノリです

おバカ映画としては全部及第点な見たいものが詰まった作品でしたね