『デジモンテイマーズ』視聴中中盤 ~41話 なんか一気に失速してないか?

というわけで引き続き『デジモンテイマーズ』を視聴中です

41話でタカトたちはデジタルワールドから新宿に帰還します。真の敵デ・リーパーの存在が判明し、いよいよ物語も佳境に……! というところですね

新宿にデーヴァの一体であるミヒラモンが侵攻してくるまでが物語の「起」の部分だとすれば、41話までは「承」の部分。デーヴァとの闘いとデジタルワールドでの冒険が描かれる最もホットな部分になる、はずなのですが……

個人的にはタカトを筆頭に個性豊かなキャラたちが生き生きと動く14話までに比べて41話までは退屈に感じました。14話まででキャラたちの葛藤をすべて描ききってないか? と思うのです。デーヴァという十二支をモチーフにした敵が出てきますが、主人公たちに新たな問いを投げかけるわけではなく、物語の盛り上げ役としてはイマイチ

24話『デジタルワールドへ… 旅立ちの日』からタカトたちはデジタルワールドに突入します。デジモンシリーズといえばデジタルワールドでの冒険が目玉なので物語の半分の地点でデジタルワールド入りしたテイマーズはイレギュラーな話の流れとなっています

このお話ではそれぞれの子どもと親の別れが描かれており、24話は特に印象的な話になっています。タカトと担任先生とのやり取りが印象的でした。「僕たち遠くに旅立ちます」なんて子どもたちが集団で別れを告げてきたら現実世界だと軽くホラーですが……

デジタルワールドではタカトのクラスメイトの博和、健太、そして樹里が仲間入りします。ヒロインとなる樹里はともかく、博和、健太はモブキャラの領域を出なかった気がします。なんか没個性なんですよね、この子達

新規参入組で印象に残ったのは小春のパートナーデジモンとなるロップモンですかね。テリアモンと対になるキャラクターであり「我~なり」などの漢文口調で喋ります。見た目も性格もかわいいです

デジタルワールドの冒険は本来なら物語のメイン部分になってもおかしくないですが、単に間延びさせているだけに見えてしまいました。なんか余計な描写が多かったような気がします

デジタルワールドで主要3キャラクターのパートナーデジモンは究極体(デュークモン、セントガルゴモン、サクヤモン)に進化します。……が、イマイチ印象的ではないような。サクヤモンの進化シーンは間違いなくきれいなんですが、盛り上がる展開だったかと言うと肯定しがたい。みんななんとなく進化します

デジタルワールドでの注目シーンはハンギョモンと肉弾戦を繰り広げる健良くんの謎の戦闘シーンとシリーズ恒例となったレオモンの死亡シーンです。レオモンの死亡シーンは唐突すぎてギャグ漫画日和見てるのかと思いました。巻き込まれ死です

デジタルワールドでクルモンの捜索を続ける子どもたちのストーリーが表側のストーリーなら、それと同時に裏で進行するのが子どもたちを現実世界に還そうと奮闘する大人たちの物語。14話までは失敗続きだった山木室長も汚名返上とばかりに仲間を集めて大活躍します。最初からこの有能さを発揮してもらいたかったです

パートナーデジモンであるレオモンの死を目の当たりにしたことにより、樹里がトラウマを抱えます。41話の駅弁の成分表示を読み上げるシーンなんかは不気味ですごくいいシーンです。この子、ぶっ壊れてませんか?

樹里が問題児になったからかどうかは知りませんが、代わりに元問題児であった留姫が丸くなり始めます。彼女は物語の序盤からすると信じられないような博愛主義者に生まれ変わりました。デジモンを戦いの道具として見ていなかった彼女はいずこに。クルモンを救うために命の危険を冒し、激しく敵対していたベルゼブモン=インプモンのことも見捨てない天使ちゃんとなります

というわけでデジモンテイマーズの物語の中盤の感想でした。導入部分が素晴らしかっただけに中だるみしてしまったような印象です